理学療法士は資格を活かして他の職場への転職が容易にできる職業だと言われています。
毎年様々な理由で多くの理学療法士が転職をしています。
しかし転職先でも理学療法士であれば誰でも良いと考えているわけではありません。
転職先でも十分に活躍してくれる理学療法士からの応募を待っているのです。
したがって転職先への面接では「どんな理学療法士になりたいのか?」という質問をされることが多くあります。
この記事では転職先の質問に関して、転職先の考える意図について解説します。
そして転職に臨む理学療法士はこのような質問に対してどのような回答をすべきなのかについて解説します。ぜひ最後までご覧ください。
「どんな理学療法士になりたいか」の前に「経営者が欲しがる理学療法士」を知ろう
転職先で採用されるためには、転職先の経営者や上司が欲しいと思っている理学療法士であることが理解できる受け答えをする必要があります。
どんな理学療法士になりたいかも重要ですが、その前に面接では相手に合わせることが重要です。
筆者も上司として多くの理学療法士と面接してきました。
その経験を踏まえて「経営者が欲しがる理学療法士」について解説します。
経営者が欲しがる理学療法士①「仕事を進んで行う意欲がある理学療法士」
経営者は組織を維持し運営するために、収益(売上)を出していく必要があります。
そのためには理学療法士が働くことによって収益が増えなければなりません。
理学療法士が医療機関や介護施設で勤務する中では、収益に一定のルールがあります。
だからと言って「これ以上仕事はしません」といった態度で仕事をされると収益が下がる可能性があります。
医療機関などでは患者様の状況によっては超過勤務前提で理学療法が必要なこともあります。
したがって過剰な勤務はいらないが、状況に応じて積極的に仕事を行える理学療法士を経営者は欲しがるのです。
「どんな理学療法士になりたいか」と聞かれたら、経営者の裏の気持ちを考えましょう。
経営者が欲しがる理学療法士②「他部門と連携できる調整能力のある理学療法士」
理学療法士は専門性の高い医療技術職です。そのため自分の仕事の領域がはっきりしており、逆に他部門の仕事に無関心になる傾向があります。
しかし医療や介護の現場は理学療法士以外の多くの職種と連携して進めていく業務がほとんどです。
したがって理学療法士は他の部門のスタッフと意見交換を進めながら、自らの業務を遂行しなければなりません。
当然ですが理学療法士の意見ばかりが通るわけではありません。
経営者としては自分の仕事に都合の良いことばかり考える理学療法士は雇いたいとは思いません。
「どんな理学療法士になりたいか」と聞かれたら協調性を打ち出す必要があります。
経営者が欲しがる理学療法士③「サービス職としての意識の高い理学療法士」
多くの理学療法士が属する医療や介護、健康といった業界はサービス業の1つとしてとらえられています。
サービス業とはお客様の不便や疑問を解決し、快適かつ幸せな時間を過ごしてもらうことでお金を頂く仕事です。
理学療法士であればただ治療技術を行うだけでなく、患者様や利用者様の尊厳を保ちながら丁寧な対応を心掛けなければなりません。
このように接遇の意識の高い理学療法士はどの経営者も欲しがります。
「どんな理学療法士になりたいか」と面接で質問されたら、ホスピタリティの部分を強調しましょう。
経営者が欲しがる理学療法士④「技術の向上に前向でかつ周囲をけん引する理学療法士」
理学療法士は効果の高い治療技術を得るために修学を重ねます。
経営者としてはスキルアップに勤しむ理学療法士が欲しくなるのは当然です。
また理学療法士もスキルアップをすることに積極的な方が多いので転職においてもマッチしやすいと言えます。
しかしそれだけでは多くの理学療法士に埋もれてしまいます。
では、より経営者が欲しがる理学療法士とは何なのでしょうか。
それは積極的なスキルアップを周囲に波及できる理学療法士です。
自分の得た技術を独り占めにせず、同僚や後輩に積極的に伝達します。
さらには他部門の職種にも役立つ知識や技術を提供できれば組織全体の質が向上します。経営者にとってはこのような理学療法士は無くてはならない存在になります。
「どんな理学療法士になりたいか」への答え⑴「社会的責務を果たしたい」
このように経営者の視点から「欲しい理学療法士」をふまえて、理学療法士は転職時に「どんな理学療法士になりたい」と答えるべきなのでしょうか。
筆者か最初に提案できるのは「理学療法士の社会的責任」をしっかりと果たすことを意思表示することです。
売上や収益も大切ですが、医療機関や介護施設は日本の社会保障の一環として、生活に困っている方たちを助ける役割りがあります。
そのような視点を持って積極的に人助けをすることができる理学療法士であることをアピールすれば、経営者からも好印象を得られます。
「どんな理学療法士になりたいか」への答え⑵「組織の一員として活躍したい」
医療機関でも介護施設でも組織の一員として働くことになります。
良い組織とはスタッフ各自が高い意識を持って助け合い、より良い組織を作りあっていくものです。
したがって理学療法士でも新しい転職先では多くのスタッフと助け合うことに高い意識が必要です。
「理学療法の技術だけでなく、他のスタッフと互いに助け合える理学療法士になりたい」と答えれば好感度アップは間違いないです。
「どんな理学療法士になりたいか」への答え⑶「患者様や利用者様に安心感をもたらしたい」
理学療法士は自らの手で行う治療技術にこだわりがちです。
確かによい技術で身体が治れば患者様や利用者様から喜ばれるでしょう。
しかし患者様や利用者様の求める本質はそれ以外の所にあります。
それは「安心感を得ること」です。
患者様や利用者様は何かしらのケガや病気で身体の機能が低下しています。
そのため患者様や利用者様は自らの今後について不安を抱え、場合によっては絶望感を持たれています。
そういった心理状態において、適切な声かけや配慮をして患者様や利用者様に安心感を与えられる理学療法士は経営者にも好まれます。
面接では「患者様や利用者様に安堵の心を与えられる理学療法士になりたい」と答えましょう。
「どんな理学療法士になりたいか」への答え⑷「技術や知識を多くの方たちに活かしたい」
先述の通り、理学療法士は自ら得た技術や知識を独占せずに他の理学療法士や他部門のスタッフにも提供する意識を持つことが経営者に好まれます。
理学療法士一人が組織の中で提供できるサービスには限りがあります。
しかし1人の理学療法士が高いスキルやアイデアを組織全体に波及すれば、組織としてサービスできる能力は格段に上がります。
したがって転職先の面接で「どんな理学療法士になりたい」と聞かれたら、「常に技術や知識を高めるだけでなく、そのスキルと考えをスタッフ全体に提供できる理学療法士になりたいです」と答えれば内定間違いなしです。
理学療法士は社会の一員としてより高い意識を持ちましょう
ここまで転職先の面接で「どんな理学療法士になりたい」と聞かれたらというテーマで、経営者の視点から模範となる回答について解説してきましたが、いかがでしたでしょか。
この記事では以下のポイントにまとめることができます。
- 理学療法士の社会的責任を意識して積極的に業務を行える理学療法士が好印象
- 自分の業務優先ではなく他職種との協調性を持った理学療法士は採用されやすい
- サービス業という意識を常に持つ理学療法士は貢献度が高いと思われる
- 自らの高い意識を他のスタッフと共有できる理学療法士は誰もが採用したがる
- 患者様や利用者様の気持ちを理解し引き上げられる理学療法士は重宝される
これらのポイントは理学療法士の養成校ではほとんど学ぶ機会も余裕もありません。
だからと言って理学療法士にとって不要な能力ではなく、むしろ不足しかつ必要な能力だと言えます。
したがってこれらのポイントを意識して業務を行っていれば、転職の際でもひと際目立った回答ができるようになります。
そして皆さんが望む職場へ難なく転職することができるのです。
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