介護の仕事は誰でも出来ます、とよく耳にします。たしかにやる気があればどなたでも出来る仕事です。
ただ、私自身介護の世界で働いていますが、介護職の仕事には向き不向きがあるように感じます。技術があれば向いている、という事でもありません。
では、どういう方が介護のお仕事に向いているのでしょうか?
今回は「介護職に向いている人の性格・能力・タイプ」をご紹介します!
介護職に向いている人の性格とは
性格が明るい
介護士の仕事をしていて「これがある人は介護職に向いている」と感じるポイントは“性格が明るい”事です。
施設の雰囲気、チームワーク、介護業務、ご利用者様との会話、何をするにしても明るいことがもたらす恩恵は絶大です。
先輩から注意されても前向きに物事をとらえられる方というのは、きちんと注意もできますし、様々な事を吸収していくので介護士としての成長も早く感じます。
逆に性格が明るくない方だとネガティブに捉えがちだと勘違いされる事もあります。
注意の仕方も難しくなり、結果扱いが難しいという理由で最悪孤立してしまうケースもあります。
現場では明るい方の方がご利用者様もお話がしやすい事もあります。
私自身勉強会や会議など、他の施設の方とお話をする際に介護職の面接に来られた方での採用の基準はどこか聞くと“性格が明るいか明るくないかを見る”といった施設が多かったです。
これまでのキャリアや資格などはこれからどれだけでも積む事はできます。
しかし性格は持って生まれたもの、これまで過ごしてきた環境の要因が多く関係しています。
介護の仕事はそれほど“明るさ”が大切なのです。
おしゃべりが好きな人
介護施設でご利用者様が楽しみにされている事の一つに“会話”があります。
今でこそ携帯電話という便利な物があり、知り合いと連絡したり動画を見たり手軽に行うことができます。
しかし高齢者が若かりし頃はそんなツールが存在しないため会話が楽しみでした。
中には一人で過ごしたいと思っていらっしゃる方もいますが、多くはいろんな人と会話を楽しみたいと思っています。
ご利用者様からしたら職員は子供、または孫のような年齢です。
入居施設ですと毎日面会に来られる方はほとんどいらっしゃいません。
ご家族や孫に会いたいと寂しく思われている方もいらっしゃいます。
少しでも寂しさを紛らわしていただけたらと思い会話をします。
それだけではありません。女性のご利用者様ですといくつになっても話をするというのは楽しいものです。
介護士の仕事というのは身の回りお世話、ご利用者様の介護だけではありません。少しでも楽しく施設を利用していただくためには会話が必須となります。
また、ご自身の気持ちを素直に話してくれないご利用者様も中にはいらっしゃいます。
そういった方には日常の会話から何か変化が無いか、を見ることもあります。
このように様々な状況で会話というものは重要な役割を担います。
聞き上手
施設を利用されている方は人に話を聞いてほしい方が沢山いらっしゃいます。
通所の施設ですと「皆さんとお話しする事が楽しくて通っている」と話される方もいらっしゃる会話というものは大切です。
普段、一人暮らしの方ですと「テレビを見る事しかする事が無い」などでは飽きてしまいますし「誰かと遊びたいな」と知り合いや友達がいるところへ行き、内容は何でも良いから話がしたいと思ってしまいますよね。
ご利用者様も同じ気持ちです、誰かと話をしたい、話を聞いてほしいという思いが皆さん強いのです。
ここで、こういった介護士は向いているなと感じるのが“聞き上手”な方です。
身の上話をする方、他の職員の悪口をいう方、中には起承転結が滅茶苦茶な会話もあると思います。
そういった会話でも「はいはい」と聞き流さずに話を聞ける方というのは介護の仕事に向いているなと感じます。
お世話をするのが好きな性格
人のお世話をするのが好き、という方もいらっしゃいます。
介護の仕事というのは行う業務は沢山ありますが基本的にはご利用者様のお世話が主な仕事になります。
ご利用者様の望む生活のお世話をします、そういうと聞こえは良いですが、現実的な事を言うと介護の仕事内容はおむつ交換もあります。
トイレ介助や食事介助など綺麗な仕事ばかりではありません。
現場を知っていただいてもそういう意思が揺らがない方は介護の仕事が好きなのだなと思います。
中には理想と現実が違い過ぎて、介護職を辞められる方も少なくありません。イメージとの差があっても続けられる方は向いているでしょう。
物腰が柔らかい
ご利用者様の応対が上手な方は介護の仕事に適していると感じます。
具体的にいうと会話の物腰が柔らかい方、応対がしなやかな方が該当致します。
スタッフの数が足りず、時間に終わることは日常的に存在します。
余裕が無くなりついご利用者様との会話も雑になり、急かしてしまう事があります。
そんな状況でもいつも通りの口調で接する事ができる方、目の前の対応に全力を注げる方は素晴らしいと感じます。
常日頃、頭の中で思っていても中々出来ることではありません。余裕が無い状況こそその人の性格が現れます。
他のスタッフを思いやる事ができる性格
入居施設というのはご利用者様がそこで日中、夜間と利用いたします、つまり“生活”をします。
介護施設では1フロアごとにチームで支援、援助するシステムが大半です。施設側からすると24時間体制でお世話をする事になります。
そうするととても1人で出来る仕事ではありません。従って介護施設ではチームワークが基本となります。
日勤と夜勤の様子の共有、医者からの指示やご家族様からの要望など、情報のやり取りが非常に多い職種でもあります。
そんな業務の中、情報の伝達漏れや業務の抜けなどヒューマンエラーが繰り返し起こる場合があります。
エラーはあってはならない事です、しかし職員も人間ですから日によって調子の良い時や悪い時はあります。
ミスを攻めては人間関係が悪化します、それにいざ自分がミスをした時に自分が責められる。
責められないにしても陰口を叩かれて施設に居づらくなってしまう事にもなりかねません。
介護職の女性(おばさん)はなぜ性格が悪いのか?どんな人が向いている?
そこで重要なのが良い悪いで決めつけない事です。
誰がした、ではなくどんなミスだったかを解明することを心がけましょう。そしてミスをした際、誰しも良い気持ちにはなりません。
そういったスタッフの気持ちを汲み取れる方は組織としていてくれると非常に助かりますし、思いやれる方は職場の中でも仕事がしやすい環境にいらっしゃいます。
そんな人間こそ長く働いています。
現場で求められる能力
柔軟な対応
介護業務は人間相手の仕事です。
ご利用者様の状態が昨日と全く同じ、という状況というのはほぼありえません。
我々でもそうですよね?
全く昨日と同じように生きていても天候によって気分も変わりますし、体内の調子も違う。
ちょっとした事現場ではそれが重大な事故に繋がる可能性があります。
ご利用者様も同じです。教科書に載っているようなマニュアル通りにはまず行きません。
その事を念頭に置いてお仕事ができているかどうかで、トラブルが起きた際の柔軟な対応ができるかどうか決まってきます。
介護の仕事を長く続けている方の多くはこのことを頭に入れて仕事をしています。「トラブル続きで忙しくてもう辞めたい」とはなりにくいのです。
チームワーク
先ほども説明しましたが、チームワークが求められます。やはり長く続けている方はご自身で円滑な人間関係を気付いていらっしゃいますし、仕事も順調なように感じます。
職種別に求められる仕事内容と性格
介護には様々な職種がありますが、主なところで以下の職種についての仕事内容と求められる能力はチェックしておきましょう。
・施設長
柔軟性と明るさがあれば大丈夫!
いかがでしたでしょうか?
急なトラブルにでも対応できる柔軟性と明るさ、この2つがあればまず介護の仕事向いていると感じます。
やりがいもとても大きい仕事なので、興味のある方は挑戦していただきたい。
※こちらの記事も参考にご覧ください。
また、仕事をしていくとご利用者様と話す機会が多くなります。
初めは無口だったけどだんだん喋れるようになってきた職員も沢山います。
柔軟性は経験を積むと自ずと対応が出来るようになりますので「私、介護の仕事向いてないかも」と思い込むのではなく、落ち着いて行ってみてはいかがでしょうか?
ちなみに介護職は資格がなくてもすぐに始めることが出来る仕事です。
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