介護の世界に飛び込んでみたいけど、全く経験がありません、という方もいらっしゃいます。
誰でも最初は未経験ですから大丈夫です、なんて良く目にしますけど、実際はどういったお仕事をしているのでしょうか?
また今後、介護の世界で頑張りたい、長く働くつもりだからキャリアアップはどういったものがあるのかも気になりますよね。
今回は、無資格の方が介護の現場でできること、そしてキャリアアップする方法とは?について触れていきたいと思います。
介護職は無資格の方でも働ける!できることはたくさんあります!
無資格の業務内容とは?
無資格の方は“介護補助者”として従事することになります。
主な仕事内容は清掃や洗濯、シーツ交換や食事の配膳など直接ご利用者の介護は致しません。
ご利用者様に触れる介護は資格を取ってからになります。
介護補助者として働いている方も多くいらっしゃいます、介護の現場には介護以外の仕事も非常に多く無資格でもできる仕事が存在します。
介護補助の仕事についてはコチラの記事も参考にご覧ください。
無資格の方も資格をとってキャリアアップしよう
介護の現場でのキャリアアップの一例をご紹介致します。
介護職員初任者研修
介護の仕事、初心者という方が一番初めに受けられる資格がこの“介護職員初任者研修”というものになります。
以前は“ヘルパー2級”という名称で呼ばれていましたが、聞いた事ありますでしょうか?
全130時間の講習(カリキュラム別でトータル)を受けて最後に筆記試験があります。
不合格だったらどうしようなんて思っていません?
ご安心ください、追試制度がありますのでそれに合格すれば、あなたも“介護士”として従事することが可能になります。
近年ではスクールに通わずに通信講座でも可能になり、自宅での勉強も可能になりましたので、働きながら取得する方も増加傾向にあります。
また、ハローワークの“求職者支援制度”というものを利用することによって無料で取得する事も可能です。
現在お仕事されていなくて求職中で介護の仕事始めようかな?とお考えの無資格の方にはおススメです。
介護福祉士
3年以上(実働日数540日以上)介護のお仕事をした経験がある方が対象となります。
試験は筆記と実技の2種類があり、両方合格しなければなりません。事前の講習(有料)で実技が免除出来ます。
介護の専門、プロとして従事することができます。
介護士よりもより深い知識と技術を兼ね備えた資格となります。この資格を持っていることにより“資格手当”が付与されるケースが増えます。
無資格の人はぜひ取ってほしい資格です。
認定介護福祉士
受講要件は実務経験が7年~8年ほど必要となります。
他にも介護現場でリーダーを経験されている方、または居宅や施設など様々なサービスを経験されている方が対象となります。
まだできてそれほど経過していない資格であまり持っている方をお見掛けしません。
介護福祉士との違いをご説明しますと、主に新人育成やリーダーとしてどう活躍していくかなどマネジメント面が主な仕事内容となっています。
その他
上記で説明した資格は介護の現場で出来るキャリアアップの一例です。他にも様々な専門職があります。
無資格からキャリアアップするメリット
より専門性の高い仕事が出来る。
介護のみならず福祉や医療というものは多数の専門職の方と連携して一人の患者、またはご利用者様の治療や看護、お世話などを致します。
それぞれの専門職に役割があり、それぞれの分野で持っている知識や技術をフル活用して支援していきます。
介護の現場では介護士の資格が無い方は先ほどにも説明致しました通り、ご利用者様に直接触れる“身体介助”を行うことはできません。
介護士の資格をとると直接ご利用者様のお世話をする業務が行えるようになります。このようにできる仕事が増えていきます。
例えば、介護老人保健施設では在宅復帰を目指すための施設で、ここでは復帰に向けた機能訓練を特殊な機材やプログラムを組んで行っています。
この機能訓練を行うには作業療法士や理学療法士といった資格が必要になります。
このように一言で介護施設といっても提供するサービスや行うプログラムによって資格が必要になってきます。
介護分野や医療分野での資格を取ることにより専門性が高い仕事に従事することができるのです。
また、現実的な話をすると介護士として仕事をしていて、他の専門職の活躍を目の当たりにしていると「かっこいいな」と少し憧れの気持ちが芽生えてきます。
モチベーションアップと同時に、技術の向上にも繋がるのです。
給与面での優遇がある
キャリアアップをする事でのメリットはお給料が増える事です。
なぜ資格を取るとお給料がアップすするのか?それは“資格手当”というものがあり、施設側も有資格者が多数在籍していると収入が増える仕組みがあります。
雇う側も雇われる側も双方にメリットがあります。
資格があれば就職の際に有利
介護業界での人手不足というものは、“介護士”に限った事ではありません。
業界全体が対象ですから介護支援専門員や作業療法士なども常に募集しています。
“資格だけをもっていることは無駄だ”と最近言われていますが、介護福祉業界は無資格よりも資格を持っているだけでまだまだ有利な業界です。
なぜかというと、先ほどにも触れた通り有資格者が多数在籍しているとそれ相応のメリットがあるからなのです。
企業側が資格を有している人材が欲しいのは当たり前ですから「この研修受けてみないか?」「この資格取ってみませんか?」など会社の方から進められるケースもありますし、会社が試験にかかる料金を出してくれる所もあります。
以上の事から“キャリアアップをする”機会は多く存在しますのでどんどんチャレンジしてみることをおススメします。
キャリアアップをしない方が良い場合はあるの?
やりたい仕事が出来ない。
実際に私どもの施設であった例なのですが、介護士として働いていた若い子がいました。実は“社会福祉士”という相談援助の専門職の資格を持っていました。
しかし当の本人は社会福祉士としてではなく介護の現場で働きたいという思いから、会社には内緒にしていました。
しかしある時にそれが明るみに出てしまい、社会福祉士として働くことになってしまいました。
もちろん、資格手当はでます、しかしお金では無く本当にやりたい仕事がしたい場合、資格を持っている事で返って出来なくなる、といったケースも存在します。
当たり前ですがこの話は強制ではなく会社から相談されたそうです。
「どうしてもこっちの仕事がしたい」という思いがある場合、施設側は無理強いが出来ませんのでご安心ください。
責任感を求められる
介護職では無資格からキャリアアップをする事で、より専門性が高い仕事に従事出来るようになります。
その分お給料も上がります。
しかし忘れてはならないのが、専門性が上がる分介護職の責任感も伴うという事です。介護、福祉、医療の業界で専門性が高い=リスクが高くなる、という事をしっかり認識しておかなければなりません。
また、専門性が上がるにつれて提供できる人材の数も少なくなっていきますので、その人個人にかかる負担はとても大きくなるといえるでしょう。
無資格でも働けるが将来的には介護福祉士の資格を取った方が得
介護は無資格でも働けることができますが、キャリアアップは実務経験が結構重要になってきます。
経験年数が多ければ多いほど受講できる研修、取得できる資格が増えて行きます。
目に見えた形でキャリアアップが出来るので資格手当も当たりますし、何よりモチベーションの向上にも繋がります。
介護職、福祉職専門の求人窓口が設けてある地域や行政が主体となって介護職限定の就職面接会を開催している所もあります。
その中では無資格、未経験の方でも募集されている施設が非常に多く見受けられますので安心して介護の仕事をする事が出来ます。