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介護職の燃え尽き症候群バーンアウトはなぜ起こる?原因と対策

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本日は介護職の燃え尽き症候群(バーンアウト)についてお話しますね。

さて、これは実際の話ですが、以前知り合いの介護施設にやる気のある新人が入ってきたことがあります。

私からしたらとても羨ましいと感じていました。

ただでさえ人手不足なのに、さらにやる気満々の新人が入ってくるなんて!羨ましい以外にありませんでした。

しかし、1年ほどたったある日その彼は退職してしまいました・・。

どうしたのかと思いそこの施設長に尋ねると「やる気がありすぎて本人が疲れてしまった」との事でした。

いじめがあったわけではありませんし、残業もほとんどありませんでした。

一体なぜそういう事が起きてしまうのでしょうか?

今回は介護職の燃え尽き症候群(バーンアウト)はなぜ起こるのか?原因と対策について触れていきたいと思います。

そもそも燃え尽き症候群とは?

燃え尽き症候群とは、強い責任感を持って行っていた仕事が途端にやる気がなくなる状態や関心が無くなる状態の事を指します。

燃え尽き症候群はほとんど自覚がありません。

夜眠れない、朝起きても仕事に行きたくない、お酒の量が増えた、イライラすることが最近多い、などと感じたら注意が必要です。

つまり、燃え尽き症候群は目的のために生きて働いてきた人の努力が報われなかった際に欲求が満たされず起こる事が多いのです。

「今まで私は何のためにここまで頑張ってきたのだろう、馬鹿らしくなってきた」、このような感情が芽生えてくるのです。

過度なストレスを絶え間なく感じているため燃え尽き症候群になる事から、一種の“うつ病”とも言われています。

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現実に介護職員の燃え尽き症候群は増えている

現場の話をしますと、燃え尽き症候群で退職される方は毎年後を絶ちません。

介護のみならず、医療や福祉分野等、人のために仕事をする業種だとどうしても責任感が強くなってしまいがちです。

その責任感の強さから精神的につぶれてしまい、会社を辞めてしまわれる方が非常に多くいらっしゃいます。近年問題になっており、毎年介護職の研修などでも必ず取り上げられる項目です。

研修では「自分が燃え尽き症候群にならないため」、そして「なぜ職員が燃え尽き症候群になってしまうのか?」「ならないための予防策」などについても学習します。

とにもかくにも、介護の離職が多い理由の一つとして問題となっているのが現実です。

なぜ介護職の燃え尽き症候群(バーンアウト)が起こるのか?

理想と現実に悩まされる

医療や介護の仕事は人様の役に立つ仕事だ、私たちもそういう気持ちで取り組まなければならない。そういうイメージがあります。

ですが現実はそう上手くはいきません。

時間や仕事に追われて時にはサービスが雑になってしまいますし、トラブル内容によっては声を張り上げなければならない事もあります。

またご利用者様の暴力によって自分の身が危険にさらされる場合だってゼロとは言えません。

“自分が悪いことをしてしまった、優しくしなければならない”と理想と現実に悩まされ、心身を病んでしまわれる方もいらっしゃいます。

その他には自分はやる気があってどんどん良質なサービスをしたいけど、他の職員がやる気がない、他の職員や利用者の悪口を言っている環境だと自分のやる気が空回りして疲れてしまいます。

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現場から管理職へ移って責任感に押しつぶされる

また、現場で仕事をバリバリしていた方が管理職になるとつぶれてしまうケースもあります。

プレイヤー(現場職)では指示に従って言われた通りは完璧にこなせる介護士は多いです。

しかし、マネジメント(管理職)になると自分の仕事プラス部下への指示、管理業務が主になってきます。

それに責任感も増えてきます。

部下のミスは自分のミスだ、と自分を責めてしまう。

自分がしっかりしなければサービスに影響が出てしまうといった責任感の強さからご自分の心身に影響が出ていると気づかずに潰れてしまうのです。

期待に過度に応えようとしてしまう

燃え尽き症候群の一番のきっかけは「相手の期待に応える」です。

むやみやたらに君なら出来る、期待しているという言葉が目標になってしまいます。

言われた初期は“頑張るぞ!”という気持ちになると思います。

しかし時間が経つにつれ“頑張らなければならない”という受け身な感情が芽生えてきます。

その場の勢いとテンションに任せた目標は長続きしません。

なぜなら介護職を長く続ける理由が見つからないから頑張る理由が無くなるのです。

従って目標は無いけれど、とりあえず頑張らなきゃと良くない精神状態になってきます。

そしてどんどん気持ちが枯渇していき最終的には燃え尽きてしまうのです。

介護の仕事で燃え尽き症候群になってしまったら?

無理をしない

もしも介護職員が燃え尽き症候群になってしまったら無理をしない事です。

こうなったときに「自分がもっと頑張らないといけない、でも気持ちが付いてこない」といった状態になります。

自分の心に嘘をついて前向きな行動をしようとすればするほど、もがけばもがくほど逆にその反動によって精神状態が悪化します。

仕事をしなければならないが全くやる気が出ない、そうなった時は無理をしてはいけません。

気持ちに素直になる事が重要です。

もしも少しでも自分に疑いが出てきたら、早期発見が早期回復のカギになりますので早めに会社に言うなり上司に言うなりして、休むことが大切です。

自分自身が認めてあげる事

精神的に辛くなってきたら無理をしないという事を先にご説明しました。

そしてもう一つ大切なのが“自分を認めてあげる事”です。

「私は燃え尽き症候群じゃない、まだまだ頑張れる」と目を背けて努力を続けてしまっては気持ちがついていきません。

少々酷な事を言いますが、それは“頑張っている風”なのです。

見えない何かに追われて介護職を頑張らなければならない事ほど疲れる事はありません。

そういう精神状態になった時は焦らず落ち着いて「今、自分は疲れている」と自覚する事が必要です。

自分の身体より大切なものはそれほどありません。

もしも今現在、そういう状態なら今すぐに頑張る事をやめて自分の心や身体を労わってあげてください。

思い切って転職しちゃえ

そして、無理して身体を壊すまで働く必要は全くありません。

もしも今働いている仕事がどうしても自分がしたい仕事じゃないなら思い切って転職する事をおススメします。

燃え尽き症候群の症状というのは自分が貢献した分、“見返りがなかった、期待に応えられなかった”時に現れます。

ようは努力が報われない状態です。

今働いている介護施設では報われないと感じていても新しい職場では、もしかしたらあなたのしている仕事がとても感謝されるかもしれません。

仕事をする上で自分の環境が合う、合わない、というのは非常に大切です。

努力の分、成果が出ないのも燃え尽き症候群の原因になりますが、職場環境のストレスによって発症してしまう場合もあるのです。

従って仕事をしていて燃え尽き症候群になるかどうかは現在働いている環境が大いに関係してきます。

ですので、もしも今働いている介護施設で「頑張っても成果が出ない、評価されない、もっと頑張らなければいけない、でも気持ちが付いていかない」と感じているようでしたら、思い切って転職をして仕事の環境を変えてみる事をお勧めします。

まとめ

いかがだったでしょうか?

今回は介護士の燃え尽き症候群がなぜ起きるのか?についてご紹介しました。

介護士の仕事は人間相手の仕事になります。感謝される事もあれば、してもらえて当たり前だ、という顔をされる事もあります。

自分が思い描いていた結果にならない事もたくさんあります。

相手に結果を求めるのも良いですが、自分自身が目的、目標を持って働いていれば燃え尽き症候群になるリスクが断然低くなる事でしょう。

介護の仕事に携わる私としては介護職ととてもやりがいと魅力のある仕事です。

もし転職するとしても介護は続けてほしいというのが本当のところです。

介護職の仕事のやりがいと魅力

ゆっくりのんびり介護に携われる施設も絶対あるはずなので、諦めずに探してみてくださいね。