幅広い年齢層の方が活躍できる仕事のひとつに“介護職”があります。
幅広い年齢層といってもいつまで何歳まで働けるの?と疑問に思われた事はありませんか?
ハローワークの求人票には「定年65歳」って書いてあるけど…、別の求人誌には年齢不問と記載してあったり・・。
どれを見ていいのか分からなくなりますよね。そこで今回は「介護職に年齢制限はあるのか?」について触れていきたいと思います。
実は60代、70代でも働いている方は結構いるのです。
サービスの種類によっては年齢は関係ない
ここ最近では廃止にするかどうかが騒がれていますが、一般職では定年退職の制度が用いられています。
介護職は定年退職が無い職種とも言われていますが果たしてどうでしょうか?
ひとえに介護職といっても種類は豊富です。
ご利用者様が生活をする入居施設や、送迎を利用して日中活動の場としてサービスを提供する通所サービス。
医者や作業療法士などの多職種の連携で自宅での生活を目的としたサービスを提供する老健など多岐にわたります。
他の専門職と連携して行う業務ですと知識や経験、柔軟な対応が必要になってきます。こういった施設ですと、判断力やスピードが求められます。
したがって年齢制限がある施設が多く見受けられます。
また、現実的な話になりますが有資格者がいるだけで加算額が増える、といったものもあります。
売り上げ重視と考えている施設は年齢が高くても雇用される、といったケースもまた存在します。
年齢制限が無い仕事とは?
デイサービスなどの通所施設や、有料老人ホームは年齢制限が無い所が多くみられます。それはなぜか?
理由として挙げられるのが、人員不足が一つと行う業務が年齢関係なく出来るから。
以上の2つになります。
1つめの人材不足は何十年も前から言われ続けてきています。
給料が安い、きつい、汚いなど、“介護は3K”と呼ばれているのも若手職員が集まらない原因の一つでもあります。
また景気が上向き傾向にある事もあり、介護のみならず一般職も求人募集しているが人が来ない、まさに売り手市場です。
介護職よりもお給料も待遇も良い、となると“介護が好き”という方以外は介護業界に人は入ってこなくなるのも納得できますよね。
2つめの年齢関係無く出来る業務というのは、清掃や洗濯、ご利用者様との会話があります。
清掃や洗濯は主婦をやられている方ならその延長線上で出来る業務になります。
従って特別難しい技術ではないように感じます。
年齢が高い方ですとご利用者様との年齢が近くなります。
それは介護士のスキルとしては非常に重要なものになります。年齢の若さや研修では得られない、その方特有の物になります。
こればかりは教えて出来る物ではありません。ご利用者様との年齢が近い介護士だからこそ提供できる物があると私は感じています。
介護職は何歳から働けるの?
介護士として働くにはまず“介護職員初任者研修”というものを受講する事が必要になります。
この研修は何かというと、介護のお仕事とはどういうものか?という介護業務の初歩の研修になります。
内容は介護士としての心構えから現場で提供する介護技術まで一通り学べるものになっています。
この研修を受ける事により“介護士”としての業務に就ける事になります。
介護職員初任者研修は義務教育卒業後の16歳以上が受講できるという制限があります。つまり介護士としては16歳から働ける、という事になります。
しかし介護施設では介護士の資格がなくても全く問題ありません。
研修を受けていない、もしくは介護職未経験という方は“介護補助者”としての勤務になります。
補助者の業務内容は清掃や洗濯、配膳など直接介護、いわばご利用者様に触れる仕事以外の業務になります。
日常、私たちが私生活で行っている内容なのでさほど難しい仕事ではありません。
介護補助者として働く場合の年齢制限は法律(満15歳に達した日以後最初の3月31日までの労働は禁止)に従う形になります。
※介護補助の仕事内容についてはこちらの記事も参考になります。
一番年齢層が高い介護職の種類はどれ?
介護職種の中で一番年齢層が高いのは“訪問ヘルパー”になります。
なぜ年齢層が高いのか?
それは働き方と業務内容が大きく影響しています。
まず働き方から説明していきます。
他の介護職と大きく違う所は指定された時間にサービスを提供しにご自宅に伺う所になります。
例えばAさんという方のご自宅に午後1時に清掃に伺う。といったものです。
決められた時間に決められた事をして帰宅する、他の職種のように8時間会社にいなければならないわけではありません。
普段は家事等、自分の事をしつつサービス提供時間になれば訪問してその方の掃除なり料理なり計画に沿って援助をします。
次に業務内容の説明ですが、これは“家事援助”と呼ばれるものになります。
ご自宅へ訪問して、お部屋の清掃、料理、買い出し、入浴、などご自身で私生活が行えない方に定期訪問し援助を行います。
援助する内容を見ても普段私たちが生活する上で行っているも事がほとんどですよね。
これもケアマネジャーが立てた計画に基づいて提供します。
中には“塩分控えめ”であるケースや“アレルギーのため使用できない食材が指定されている”など細かく対応しなければならないケースも存在しますが、最近ですと宅配のお弁当を頼むケースも増えてきている傾向があります。
デメリットを上げるとすればご自宅へ訪問しなければならない事です。
自分一人で訪問しますので車や自転車などを使用します。
若いうちは良いですが年齢が高くなると自転車での移動も辛い、という方が増えてきます。
雇用形態は派遣やアルバイトなどの非正規雇用が8割を占めていますが働く際に自分の予定が立てやすいのと、体力や気力と相談して件数を増やしたり減らしたり出来る所も人気の一つです。
家事の延長線上の業務で主婦歴が長い方にはうってつけ、ヘルパーの登録者数も減ってきていて求人募集は常日頃から後を絶たない状況です。
体力もそれほど使わないのでヘルパーのお仕事は自分が続けられる限り可能、といっていいでしょう。
実際はどうなの?
とはいうものの「老健は忙しいから年齢制限がある」「ヘルパー業務は時間の融通が利くから年齢制限が無い」と断定はできません。
現実的な話、「会社による」といった方が正しいのです。
80歳の介護士がいらっしゃる施設もありますし、「いや、うちの施設の売りは若い職員で活気がある所です」という方針なら年齢制限はあります。
働き方も通所型施設や入居型施設に関係なく、週の1日からでも働く事が出来る所も多いのが現状です。
共通して言えることはどの種類の介護施設も人員不足だということ。
年齢に関係なく少しでもやる気がある方がいらっしゃれば「午前中だけでも」や「週2日からでも」といった働き方を提案してくれるハズです。
介護職のバイトやパートを紹介してほしい方は転職サポート会社を利用した方がいいですよ!↓こちらの記事で説明しています。
介護職は何歳まででもやれる仕事!
いかがだったでしょうか?“介護職に年齢制限があるのか”について詳しくご紹介致しました。
何歳まで働けるかは介護職の仕事の内容や、所持している資格や活かせるスキルにもよる、といった事が挙げられます。
もちろんどれだけ立派な資格を持っていても指示に従えない方や今あるチームワークを乱す方などはお断りされるケースがあります。
しかし介護職にやる気のある方でしたら基本的には年齢は関係ないと感じています。
現に私どもの施設では70歳や80歳の方が働いていらっしゃいます!
どの方も未経験者ですがやる気のある方なので人事部が採用したそうです。
このように気持ちがあれば関係ない、という施設も増えていますので介護職が好きな方はどんどんチャレンジしてほしいという思いでいっぱいです。